泣くものか―100回泣くこと

 自分の好きなものだけで生活するのは、とても快適なものです。
でも好きなものばっかりだと、どうしても自分チョイスの味に食傷気味に。たまには全く違ったテイストを試してしたくなるもので。


  そこで購入したのが中村航「100回泣くこと」。私は基本、ベストセラーには近づかない性質(たち)ですし、恋愛小説も読みません。
 どうせなら、もっと軽薄な携帯小説でもと思ったのですが、間違えてぱーぷるを読んじゃいそうなので止めました。


 オートバイ。ペット。恋愛。恋人との死別。これらのキーワードを小説の中に折り込み、小説の内容と読者の実体験を共鳴させることによって、泣かせるのが本書の狙いか。

 つまり、読者は主人公の飼い犬ブックが死にしそうな時には自分の飼っている、もしくは飼っていたペットを思い浮かべて泣くのです。


 泣けてきそうなキーワードを放り込んだけで、後は読者の実体験に頼るのはこずるいような気もしますが、これはこれは有りなのでしょう。誰もが思い当たるキーワードの選定、思い出にどっぷりと浸れる引っかりの無い文章と、色々と工夫をしているようです。


 かく言う私も、百回?一回だって鳴くものか・・・と読み始めましたけど。なんせ半ベソかきましたから。

 

 

4094082190 100回泣くこと (小学館文庫)
小学館 2007-11-06

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